FC2ブログ
詩人の血
コクトーの『詩人の血』に学んで
DATE: 2018/09/25(火)   CATEGORY: 自由詩
立原道造全集より
魂を鎮める歌

陽は キラキラと
あちらの方で 光っていた
何か たのしくて 心は
陽気に ざわめいていた

超えて あなたが 行かれた
あちらの方で 陽は キラキラと
光っていた………何か かなしくて
空はしんと澄んでいた どぎつく

黒い花を 摘んで 花束をつくる
あのならわしよりも 心になく
美しい高さに 微笑みを
吹きながせ!

陽は キラキラと
あちらの方で 手のつけようもなく
光っている だれかが 騒いでいるのが
もう意味もないようだ

どぎつく 空は 澄んでいる
声もなく
炎のように
真昼が あちらへ 絶えて行く

超えて あなたが 行かれた
あちらの方で………滅んだ 星が
会釈して 微笑みを 空(くう)に
吹きながす 祭りのように

未知の野を 白い百合でみたすがいい
果たされず過ぎた約束が もう充たされようもない
わすれるがいい 海の上のさざなみが
生まれては また 消えるほどに!

『立原道造全集』第一巻

*最後の一連が今は亡き友を思い出す………
生きていれはいろいろな事が一緒に出来ただろうに………
スポンサーサイト

コメントの投稿

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
Copyright © 詩人の血. all rights reserved.