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詩人の血
コクトーの『詩人の血』に学んで
DATE: 2016/10/05(水)   CATEGORY: 自由詩
夏のあと『立原道造全集4』
夏のあと

それは今でも心がいたむのだ
寝ぐるしい夜のあと
空はカラリと晴れて
ああ 夏が終わった

その朝は ふだんよりずっと明るく
ずっと美しいように火山の膚はかがやいていた
私は村の火の見櫓の下に
約束しないで人を待っていた

それが私たちのお別れだったから
それがほんとの最后の朝だったから
(それは今でも心がいたむのだ)

私の旅立ちを知らなかったおまえが
美しい朝 何を考えていたことか
空にはうすく煙がながれていたのだが
『立原道造全集4』
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