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詩人の血
コクトーの『詩人の血』に学んで
DATE: 2016/08/27(土)   CATEGORY: 自由詩
はじめてのものに
はじめてのものに

ささやかな地異は そのかたみに
灰を降らした この村に ひとしきり
灰はかなしい追憶のように 音立てて
樹木の梢に 家々の屋根に ふりしきった

その夜 月は明るかったが 私はひとと
窓に凭れて語り合った(その窓からは山の姿が見えた)
部屋の隅々に 峡谷のように 光と
よくひびく笑い声が溢れていた

ーー人の心を知ることは……人の心とは……
私は ひとが蛾を追う手つきを あれは蛾を
把えようとするのだろうか 何かいぶかしかった

いかな日にみねに灰の煙の立ち初めたか
火の山の物語と……また幾夜さかは 果して夢に
その夜習ったエリザベートの物語を綴った
(立原道造)
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