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詩人の血
コクトーの『詩人の血』に学んで
DATE: 2012/01/31(火)   CATEGORY: 自由詩
見渡せば
霜柱の残る
日蔭の中庭から
首都を見降ろす

スモッグの果てるまで続く
街の佇まい

そこここに高層ビルの影が映りこむ
懐かしい巨大な都市
低い音がゴーゴーと流れて
晴れ上がった空の下で
今日も一人一人物語を綴っている
格闘する都市の住民が微笑む顔が見えるから
私も微笑み返す足早なビル風にマフラーが揺れた

白日夢がアスファルトの道に溢れだして
現実が夢に融け入ってゆく
車も人も建物もアイスクリームのように溶け始めて
滴って指を伝い地面に消えてゆく
そこから花が咲き始める 春

羽田空港から離陸した旅客機が
自由を謳歌するように飛び立つ
愚か者のように空を見詰め時過ぎ
地面の冷たさが脚先に染みわたる時

小鳥は春の始まりを啄ばむ

マンションの中庭に
一つ物見櫓をたてて

見詰める
都市
時間
人々
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