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詩人の血
コクトーの『詩人の血』に学んで
DATE: 2011/10/07(金)   CATEGORY: 自由詩
前世幻視
爽やかな空気が深みに浸る秋に
ひっそりとした山村で
柿の実は色づいて

廃校となった
村の分校から
密かなコーラスの声を幻聴して

この村の道を辿る時
輪廻転生は
熟すだけ熟して
私に江戸郷愁の詩文を書かせ

道端の道祖神に
軽く会釈して
彼岸花を見送ると

開けた場所に
持参した
ジョイスの「若き芸術家の肖像」の一文を
無造作に選び出す
…アイルランド復興運動の波紋が学校にまで
 伝わってきたころには、また別の声が…

17歳 思春期に砂漠の心に降りたって
何の当てもなく
ジョイスを読んだ高校時代 あの秋の日

前世の秋の日
柿のように色づいて
論語を学んでいたね

僕よ
200年の歳月を隔てて

転生の僕よ

文学を志す

青年を 今も生きる
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